彫紙(ちょうし)アートは、美しい紙の色と奥行きが特徴。
≪ ネーミング ≫
この技法を解りやすく伝えるために、「重ねた紙を彫って描く絵画的表現技法」であることから「彫紙アート」と名づけました。
彫紙アートは林敬三が2000年から試作を始め2004年に銀座 伊東屋ではじめて発表しました。世界でも例のない日本発のアートです。
≪ 美しい紙の色と奥行きが特徴 ≫
離れて観るとシルク版画のようにムラのない色彩で、近づいて見ると紙が幾重にも重なった重層的な奥行きのある作品です。
使用する紙(主にファインペーパー)は制限や重ねる上限はありません。林のこれまでの作品で最も多く重ねた枚数は102枚、厚さ約2センチメートル。彫り始める時点での紙の重量は10キログラムありました。
下絵にはこまかく番号をつけ、本のように一辺をとじて、下層部の深いパーツから彫ります。
≪ 2つの技法 ≫
一つは紙の重なりをもって奥行きを表現する技法。アウトラインがない作品で、主にリアルな表現に使っています。
もう一つはデッサン時の鉛筆の線を生かした「フィーリングライン」という技法です。デフォルメ表現に使っています。ラインカーヴィングは最高難度で彫紙アートの究極と言ってよいでしょう。
田舎道を散策しながらスケッチ。
気に入ったスケッチが出来たら彩色。
(用紙は数千色以上の豊富な色数!)
出来上がりをイメージしながら色ごとにナンバリング。
ナンバリングした通りに紙を重ねる。
慎重に、正確に、彫る。
(切れ味はスーッと気持ちよく!)
夢中になって彫る!彫る!
(ナイフを立てるのが綺麗に切るポイント!)